
- 1.日光性色素斑(老人性色素斑)
- 2.肝斑
- 3.雀卵斑(じゃくらんはん)(そばかす)
- 4.脂漏性角化症(しろうせいかくかしょう)
- 5.ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)
- 6.炎症後色素沈着
- 7.母斑(太田母斑・扁平母斑 など)
しみの種類
しみにはいくつかの種類があり、タイプによって治療方法が様々です。
「このまま濃くなるのではないか」「徐々に増えていきそうで不安」
そんな思いを抱えながら来院される方も少なくありません。
しみにはいくつかの種類があり、紫外線、ホルモンバランス、摩擦、生活習慣など、原因も多岐にわたります。
しみの性質を正しく理解し、原因に応じた対策を行うことが、悪化を防ぎ健やかな肌を保つために欠かせません。
ここでは、代表的なしみの種類とそれぞれの特徴についてご紹介します。
「自分のしみはどれに当てはまるのか」を知ることが、適切な治療選択の第一歩となります。
しみの種類
日光性色素斑(老人性色素斑)

これまでに浴びた紫外線の影響が、年齢とともに肌の表面に現れてくる代表的なしみです。
濃い茶色で丸みがあり、輪郭がはっきりしているのが特徴です。
紫外線を浴び続けると、薄かったしみが徐々に濃く、大きくなることがあります。
- 日光性色素斑の特徴
- ・境界が比較的はっきりしている
- ・加齢とともに出やすくなる
- ・色は薄茶色〜濃い茶色
- 日光性色素斑の原因
- ・紫外線の長期的な蓄積
- ・過去の日焼けの影響
- ・加齢によるターンオーバーの低下
- ・生活習慣・環境要因
- ・肌の炎症や摩擦
- ・肌質や遺伝的要素
肝斑

肝斑は、頬や額、フェイスラインなどに左右対称に広がる、“もやっとしたくすみ”のようなしみです。
境界がはっきりしない地図状の形をとることが多く、毎日のメイクでも隠れにくいというお悩みもよく伺います。
肌をこすりすぎるなどの摩擦刺激や紫外線によって濃くなるほか、妊娠・出産のタイミングで目立ちやすくなることが知られており、ホルモンバランスとの関わりも指摘されています。
- 肝斑の特徴
- ・頬骨周り・額・フェイスラインなどに左右対称に現れやすい
- ・境界がはっきりしない“もやっとした”くすみ状のしみ
- ・地図のように広がる形が特徴的
- ・日差しを浴びると濃くなりやすい
- ・肌の摩擦(洗顔やスキンケア時のこすりすぎ)で悪化しやすい
- 肝斑の原因
- ・妊娠・出産、更年期、ピルの使用などによるホルモンバランスの変化
- ・紫外線による刺激
- ・摩擦による肌刺激
- ・精神的ストレス
- ・誤ったスキンケア
- ・遺伝的要因(体質)
雀卵斑(じゃくらんはん)

雀卵斑(じゃくらんはん)は、一般的に「そばかす」と呼ばれる、小さな茶色いしみのことです。
遺伝的な要因が関わることが多く、幼少期から頬や鼻のまわりに左右対称に現れるのが特徴です。
紫外線を浴びることで色が濃くなりやすく、春〜夏にかけて目立ちやすくなる傾向があります。
- 雀卵斑の特徴
- ・一般に「そばかす」と呼ばれる、小さな茶色〜淡褐色のしみ
- ・頬・鼻・鼻根部を中心に、左右対称に広がることが多い
- ・直径1〜4mmほどの細かい斑点状で、密に散らばる
- ・幼少期から現れることが多く、思春期にかけて濃くなりやすい
- ・加齢とともに少しずつ薄くなる場合がある
- 雀卵斑の原因
- ・遺伝的要因
- ・生まれつきの肌質
- ・紫外線の影響
- ・成長期の肌変化
- ・肌のバリア機能低下
脂漏性角化症(しろうせいかくかしょう)

脂漏性角化症は、紫外線などの長年の刺激により老化した皮膚が、細胞の増殖によって“盛り上がって”現れるしみの一種です。
平らなしみとは異なり、ふくらみを伴って見た目にも目立ちやすいのが特徴です。
放置すると、少しずつ大きくなったり、数が増えることもあります。
- 脂漏性角化症の特徴
- ・加齢とともに増える“盛り上がったしみ”。「老人性いぼ」「加齢いぼ」と呼ばれることも。
- ・表面がザラつき、角質が厚くなっている
- ・茶色〜黒色で、時に扁平に見えるが、触れるとやや盛り上がりを感じる。
- ・形や大きさ、色に個人差が大きい
- ・顔・頭皮・体幹など、皮脂の多い部位にできやすい
- 脂漏性角化症の原因
- ・加齢による皮膚のターンオーバーの乱れや角質層の肥厚
- ・紫外線ダメージの蓄積
- ・遺伝的要因
ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)
ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)は、大人になってから頬や額などに左右対称に現れる、灰色がかった特徴的なしみです。
他のしみとは異なり、メラニンをつくる細胞(メラノサイト)が真皮層に存在するため、分類としては“あざ”にあたります。
表皮にメラニンが蓄積する一般的なしみとは成り立ちが異なるため、通常のレーザー治療や美白ケアでは改善しにくいのが特徴です。
薄くするためには、真皮層にまでアプローチできる専門的な治療が必要になります。
- ADMの特徴
- ・くすんだ灰色〜青みがかった色調のしみ
表皮ではなく真皮層にメラニンがあるため、青みがかった色に見える。 - ・頬・額・こめかみなどに左右対称に現れることが多い
- ・思春期〜成人以降に発症しやすい
- ・境界が比較的はっきりしている小〜中範囲の斑状
- ・通常のしみ治療(美白剤・浅い層へのレーザー)では改善しにくい
- ADMの原因
- ・メラノサイトが真皮層に存在することによる先天的・体質的要素
- ・思春期〜成人期に発症する“後天性”の変化で、明確な誘因が特定されていない
- ・紫外線の影響が悪化因子になり得る
- ・ホルモンバランスの変化が関与している可能性がある
- ・摩擦や炎症など、慢性的な刺激が誘因になる場合があるとも考えられている
炎症後色素沈着
炎症後色素沈着(PIH)は、肌が何らかの刺激や炎症を受けた後に生じる、“赤み〜茶色み”を帯びた色素沈着のことです。
ニキビ、虫刺され、摩擦などの刺激などをきっかけに、一時的に炎症が起こり、その反応としてメラニンが過剰につくられることで痕のように残ります。
炎症自体は時間の経過とともに自然に落ち着いていくことが多く、適切なスキンケアや治療で薄くしていくことが可能です。
- 炎症後色素沈着の特徴
- ・ニキビ・虫刺され・擦り傷・施術後などの刺激の“跡”として現れる色素沈着
- ・赤み〜茶色まで、色味に幅がある
- ・紫外線を浴びると濃くなりやすい
- ・時間の経過とともに徐々に薄くなりやすい(自然軽快しやすい)
- ・肌質によっては長引くことがあり、早めの対策が望ましい
- 炎症後色素沈着の原因
- ・ニキビ・虫刺され・外傷などによる炎症反応
- ・強い摩擦やこすりすぎによる肌ダメージ
- ・炎症を受けた部位でメラニンが過剰に生成されること
- ・紫外線によるさらなる色素沈着の進行
- ・乾燥やバリア機能低下による肌の敏感化
母斑(太田母斑・扁平母斑 など)
母斑(太田母斑・扁平母斑など)は、一般的に“あざ”と呼ばれる皮膚の色調異常の一種です。
皮膚の大部分は正常であるにもかかわらず、特定の部位だけにメラニンやメラノサイトの分布異常が生じ、色が濃く見える状態を指します。
種類によって色調や発生部位、発症時期は異なりますが、
いずれもレーザー治療によって改善が期待できるため、専門的な診断と適切な治療選択が大切です。
- 母斑(太田母斑・扁平母斑など)の特徴
- ・色は薄い茶色〜青色・灰色など、種類によって異なる
- ・太田母斑は、青〜灰色調で、頬・額・まぶた周囲などに片側に出現することが多い
- ・扁平母斑は、薄茶色〜こげ茶色で、境界が比較的はっきりした平坦な斑状
- ・思春期に濃くなる・目立ちやすくなることがある
- ・基本的に自然に消えることは少なく、レーザー治療で改善を目指すことが多い
- 母斑(太田母斑・扁平母斑など)の原因
- ・メラノサイト(色素細胞)の分布異常によるもの。
特定部位にメラノサイトが多く存在したり、真皮層に迷入しているため。 - ・先天的要因
生まれつきの体質や遺伝的背景が関わる場合がある。 - ・後天的に発症するケースもある
太田母斑の一部は思春期・成人後に発症することがある。 - ・ホルモンバランスの変化が関与している可能性
思春期や妊娠などで色が濃くなることがある。 - ・紫外線が濃さを悪化させる要因となる場合がある
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